--  イエズス教会 --


これまでヨーロッパの旅をしてきた中で、今回のウィーン・プラハの旅が
いちばん多くの教会、寺院、大聖堂を巡りました。

主にこれまで訪れた国、フランス、ベルギーなどで見てきた教会は、ゴシック、
ロマネスク様式など、どちらかというと荘厳で落ち着いた雰囲気でしたが、
今回ウィーン・プラハで訪れた教会のそのほとんどが、特に私の大好きな
華やかでロマンティックなバロック、ロココ様式でした。


そして、ウィーンに来て真っ先に見た教会が、この「イエズス教会」でした。






1705年に初期バロック様式に改装された。

イエズス会の宗教改革教育を推進した、別名「大学教会」。











初めて見た時の感動と言ったら。。。
とても言葉になりません。溜息、溜息の連続。。

あまりの美しさに、鳥肌が立ってしまいました。。










金箔と大理石の豪華な内装。













息を吞むとは、まさにこのこと。
目の前に広がる神々しい圧巻の光景に、言葉を失いました。。















眩い光に包まれ、舞い降りた愛らしい天使たち。。
うっとり陶酔するかのように、しばし甘美なる世界へと私の心は旅立つ...。














本当に本当に、夢のような時間でした。。☆

今思えば、私たちが主にバロック・ロココ様式の教会に
心を奪われるきっかけは、まさにこの「イエズス教会」がはじまりでした。













この教会のそばにあった素敵な建物。











ファサードや装飾も、お洒落!











外壁に描かれた絵やランタンも美しい♪










近くのシェーンラテルン小路周辺は、かつて井戸の中に怪物バジリスケンが住んでいて、
パン職人が退治したという伝説が残る館、「バジリスケンハウス」や、
すぐそばには、それにちなんだレストラン「ツム・バジリスケン」などがあります。














 










 

(レストラン「ツム・バジリスケン」で夕食を楽しみました。その様子はまた後のグルメ編でUPしますね♪)
















怪物伝説と聞くと、ちょっぴり怖いイメージだけど、実際に行ってみると、観光客で賑わう
エリアとは反対に、シェーンラテルン、「美しいランタン」という意味のとおり、夕方には
小路の由来となった美しいランタンが灯り、静かな趣きのあるとてもすてきな小路でした。



そこで散策しながら偶然見つけたのが、「イエズス教会」でした。

こんなすばらしい教会に出逢えて、素敵な偶然に感謝です☆
















      --  ペーター教会 --


バロック様式のこちらのペーター教会も、今回行くのをとても楽しみにしていました。






ローマのサン・ピエトロ寺院をモデルにしたと云われる。


ウィーン市内で2番目に古い教会。

ベルヴェデーレ宮殿の設計者ヒルデブラントによって、18世紀に現在のバロック様式に改築。









 
















 




































教会に入ると、うれしいサプライズが。。

グッドタイミングで、これから演奏会がちょうど始まるところでした。

一瞬、チケットとか持ってないと入れないのかな。。と、戸惑いましたが、
大丈夫みたいで、多くの人たちが次々と入ってきました。

わくわくしながら、端の方にスペースをみつけて、せっかくなので、
そこで聴いていくことにしました。










天蓋のフレスコ画「聖母マリアの被昇天」は、有名なロットマイヤーの作品。



美しい音色に耳を澄ませ、見上げれば天蓋の美しいフレスコ画、
正面には光り輝く主祭壇、右を向いても、左を向いても、愛らしい天使たち。。













甘美なる調べと共にバロックの波に身をまかせ、うっとり夢見心地でいると、
彼がおもむろにカメラを取り出して、人の邪魔にならないようにカメラを向けて、
天窓のフレスコ画、主祭壇、高みへと導くそこかしこのバロック様式の装飾、
そして、美しい響きに呼応するかのように煌めくステンドグラスへと、
ゆっくりカメラを動かしながら、録画してくれました。


































他の人たちも皆、この美しい瞬間(ひととき)を、
各々カメラに収めていました。


こんなステキな光景ですもの、みんな想い出に残したい気持ちは一緒ですね☆



























祭壇の見事な彫刻は、バロック芸術の極致と呼び声が高い。





演奏会が終わると、一斉に拍手が起こりました。

本当にこんな素晴らしいシチュエーションで、感動的な体験でした。。


ホテルに戻ってから、動画を再生させると、本当にステキな、いえ、美しすぎるくらい
教会の中の眩い光景がゆっくり映し出されて、そのバックでは、うっとりするような
クラシックな音色が流れていて...。

実際にこの場にいなければ味わえない、この旅で最高の想い出を残すことができました☆

もちろん、彼のナイスアイデアに感謝です!








旅行から帰って来て数日後、そして、一年、二年経って、久しぶりに
動画を見てみると、映像に音や声が重なって、あの日の高鳴る胸の鼓動、
すばらしい感動の日々が、一瞬にして戻ってきました。。

まるでその場に今いるような、ふたたびリアルな臨場感を味わうことができました。


写真はもちろん、こうして動画を撮って旅の想い出を記録しておいて、
本当によかったな。。と、しみじみ感じました。






今、この閉塞した時代の中で、こうした数々の想い出の記録に、
私はどれだけ救われているでしょう...。



瞳に映ったあの日の感動の煌めきは、

哀しみのしずくに揺らめきながら、

涙の大海原を越えて、

淡く霞みがかったヴェールの中からこの手を取って、

あの天蓋で見た希望の光さす

神聖なる高みへと、崇高なる聖域へと、

導いてくれるのです。。