何百年、何千年の時を超えて
ようやくめぐり逢えた。
まるで運命の糸に導かれるように。。

遠い昔のその時代にも、きっとここに私がいた。
決して夢なんかではなく、今はっきりとこの心に浮かび上がる。

レースのカーテンが揺れる窓辺に立ち、
お気に入りのコレクションが飾られたチェストの前を通り過ぎて、
ドレッサーに座り、甘美な薔薇のパフュームを身にまとう。。
そして、壁に掛けられた肖像画の前で、一瞬、足を止めて。。

この部屋のそこかしこに、さっきまでまるでそこにいたかのように、
あなたを感じることができるから。。

それは決して語られなくとも、セピア色の時代に生きた
遠い昔の私からのメッセージ。

どうか、未来のあなたが幸せでありますように。。





















ノーブルな優しさ。。気品薫るエレガンス。。
ロマンティックな愛らしさ。。
華やかさと静寂、光と影の中で溶け合いながら、
ドラマティックな印象を残す。。

ひとたび瞳を閉じれば、ノスタルジックなセピア色の時代、
中世の秘密の薔薇の園に迷い込んでしまった貴婦人のように
胸の奥へゆっくりと時間が流れてゆく。。


日々の中で揺らめく感情。。
溶け合うように交じり合う、遠い昔の過去の時間。
そのひとときの薔薇色の夢の中へといざなってくれる。。

そんな思いを込めた作品です。







大人ロマンティックなモーヴトーンの色合いのお花に、
アイボリーやベージュの繊細なチュールレースをたっぷり入れて、
お気に入りのアンティークコレクションに合うように、
全体をレーシーでノスタルジックな雰囲気で包みました。







花びらにレースを挟み込んだアーティフィシャルローズ&チュールレース
をポイントに、左サイドにライラックのプリザーブドローズと布花の
モーヴのグラデーションで甘くエレガントにアクセントをつけて。






最初は、あまり色のコントラストをつけない落ち着いた淡いトーン
でと考えて作りはじめていたのですが、途中でハッと気付きました。
色味の感じられないシックなトーンでまとめる、
それは私の個人的な好みの方が強く出てしまっている。。

これまでブログなどで見せていただいた、ロマンティックなリモージュや
スミレのティーセット、華やかなチンツなど、素晴らしいアンティーク
コレクションの数々を思い出してみました。

そして、 テーブルコーディネイトなどに使えるアレンジをと
オーダーされたのを頭に入れて、
もう一度お色あわせを考えました。

コレクションされているお気に入りのものは、華やかさの中にも繊細で
可愛らしいデザインが施されていたり、かと思えば、金彩などの大人っぽい
エレガントなもの、選ばれているものは決して強すぎないお色。。

かと言って、ふんわり淡すぎるものでもなければ、
はっきりと主張しすぎているものも違う。。
ノスタルジックな優しさの中に、甘やかな華やかさが溶け合っている。

それらのことをよく考えながら、アレンジに使う色をひとつひとつ
確かめるように再度選んでいきました。

基本はアンティークなアイボリー、ヘーゼルナッツのベージュトーン、
そこにあくまでも主張しすぎないようにモーヴの彩りを入れてゆく。
バランスをみながら、ある程度の華やかさを加えていきました。

お色味が感じられる方が好みと伺って、そこで、どの程度のお色の
濃度をたしていくのか、とても悩みました。
また、それは可愛いテイストのお色か、それとも大人っぽいお色か。。

フレンチシックよりも英国ラブリーなロマンティックが今の気分と
仰っていたので、引き締め色のはっきりと濃いパープル系は外して、
あまり子供っぽくなりすぎない甘いモーヴカラーを選んで
アレンジに加えることにしました。

イメージしたのは、コレクションされているどんなお気に入りの
ティーセット等にあわせても、溶け合うように馴染んでくれる色合い♪









お花の間にアイボリーやベージュの数種類のチュールレースを
挟み込んで、ノスタルジーでレーシーな雰囲気が漂うように。。


プリザーブドフラワーだけでは、レースを挟み込んだアーティフィシャル
ローズが浮いてしまう可能性があるので、紫陽花やラヴェンダーモーヴの
薔薇などほかのアーティフィシャルや布花なども散りばめて、
バランスをとりながら仕上げました。






この作品のいちばんのチャームポイントといえる、トップにふんわり結んだ
レースたっぷりのリボン♪

紅茶染めしたようなお色のチュールレース。
でも赤みを抑えたベージュトーンなので、甘くなりすぎず、
どんなスタイルでも合ってくれると思います。






前後左右に優雅に流れるようにたっぷりとたらしました。
リボンはお好きなように膨らましたり、かたちを整えられます。


今回の作品のレース使いですが、お気に入りのアンティークのノルマンディ
レースに合うようにというリクエストに、なんとかそのお気持ちを叶えるような
作品にしたいと思い、いつものMOKUBAのレースでも合いますが、おもいきって
MOKUBAのカタログから幅広のチュールレースなど新しく選んでみました。






夜は意外とブロンズパールが沈むので、作品の中にぱっと華やぐ
あたたかい煌めきがほんの少し足りないなと感じたので、アイボリーの
パールを大小ちょっと多めに入れています。








この作品は、全体的にノスタルジックな雰囲気がたっぷり漂う感じに
したかったので、透明感やきらきらというのは、このアレンジの
イメージには違うと思ったので、クリスタルストーンはあくまでも
光を添える程度に控えめに、ほんの数個だけ入れてあります。

カーネーションや可愛いちいさな薔薇たちも入れて、
作品に表情をつけました。

お色もライラック、ラベンダーなどのグラデーションなので、
お気に入りのスミレのアンティークとも合ってくれると思います♪






グレイッシュトーンの光のもとでは、甘美な華やかさが眠りから
覚めやらないかのように、朝靄のベールに包まれた薔薇の園に
心地よい静寂がゆっくりと訪れる。。











反対側はこんな感じにアレンジ。

両側とも全く同じデザインのアレンジ、あるいはそれぞれの側の雰囲気が
分離してしまうのではなく、あくまでもお花の色・素材などは統一して
アレンジをし、少し変化をもたせて仕上げることで、ベース(花器)を
グルッとゆっくり一周させるように回して作品全体を見た時に、
リズムのような優雅な流れが出てくる。。
そう、ストーリーを描くように。。
Fil de la destineeらしさを感じられる作品を。。
いつもそんな想いを込めて向き合っています。






こちら側にも、レースの花びらのアーティフィシャルローズを。
あまり子供っぽくならないように、ライラック、ラベンダーで
エレガントな大人の甘さをたして。






優しい雰囲気のものに合わせれば、いっそうロマンティックな世界に。。
(以前制作したブリオン&レースの作品をあわせて。)







たっぷりあしらったレースが流れるように、甘く、優雅な旋律を。。

デザインを考えた時、せっかくのお花たちがレースの下になってしまうのは
やっぱりだめかなと思ったのですが、この作品はお花たちだけが目に留まる
のではなく、優しいレースとお花たちが一体となることで、中世の貴婦人の
花園のような世界が生まれるのだと、繊細なレースの下から透けるお花たちの
姿も楽しんで見てもらえたら、そのやわらかな美しさを感じてもらえたら。。
そんな気持ちを込めて、このデザインで作らせていただきました。







薔薇の雫がこぼれるように、
静けさと優しさが出逢って。。








レースをめくると隠れていたお花たちが覗きます。
モーヴ&ラベンダーのグラデーションの布花。。
こうしてチュールレースの下には、お花たちの薔薇の園が広がっています。







神秘と情熱が溶け合う甘美なるひととき。。
モーヴ色の黄昏に想いを馳せる。。
それはセピア色の時代に生きた貴婦人たちの
甘くせつないほどの恋色。。







グレイッシュトーンの静寂の中で佇む。

日々の喧騒を忘れさせ、ゆっくりと糸がほどけるように
解き放たれてゆく心。。

ふたたび夢の世界を彷徨って、
あの日と同じ時間の流れの中へ堕ちてゆく。。

時を超えて出逢えた喜び、あなたを感じるこの手を、
この運命を強く握り締めて、決して忘れはしない。

必ずまた巡りあう、そんな素敵な予感を残して。。。







*** Victorian Lady's Rosarium of Past Time ***

sold


** vaseを含めた全体のsize **
(高さ約23cm 横約26cm 奥行き約23cm)




***** material *****

プリザーブドフラワー
(ローズ・カーネーション)
アーティフィシャルフラワー・布花
クリスタルストーン・パールピック・チュールレース







* 自然素材を用いてひとつひとつハンドメイドのため、多少の不具合はご了承ください *

* プリザーブドフラワーは自然のお花を特殊加工しているものです。
花びらの切れ目や若干の大きさ・形・色の違いはご了承下さい *