12月18日   ~ ふたたび動き出した時計の針 ~

お久しぶりです。
今年もあとわずかとなりました。

12月初め頃まで気温の高い過ごしやすい日が続いたので、
今年は暖かいなぁ。。なんて思っていたのですが、いよいよこの時期らしい
本格的な寒さになってきましたね。

クーラーや暖房を使わなくて済む季節、春や秋がいちばん好きなのですが、
四季をはっきり感じながら過ごせた昔と違って、最近の日本の気候は、
5月頃からすでに気温の高い夏日になってしまったり、今年の10月のように
相次ぐ台風の影響で、秋になっても夏のような暑さが続いたり、
年々春と秋の季節が短くなっていってしまっているように感じます。

過ごしやすい季節がもう少し続いてくれたらなぁ。。と、
いつも思うのですが。。

今年ももうすぐ終わると思うと、毎年のごとく、あっという間の
1年だったとつくづく思います。

こうして、平成という時代の幕が静かに閉じるのですね。





さて、話は変わりますが、今年の夏、二人で旅をしてきました。
行き先は、ウィーン、そして チェコ・プラハ。

ふたたび、止まっていた時計の針が動き出しました。


今回の旅のテーマは、兼ねてから念願であった、ヨーロッパの宮廷一の美貌
を誇る麗しき皇妃エリザベート、愛称 シシィ に出逢う旅でもありましたが、
それと同じくらいウィーン、プラハとこれまでにはないくらいの
たくさんの数の素晴らしい教会や大聖堂を巡りました。

それは、昨年突然襲った悲報、愛しいあの青年に心から祈りを捧げ、
想いを届けるためでもありました。








「 どうか天国ですべての苦しみから解放され穏やかで在りますように 」 と。。










「 巡礼の旅 」と言ったら少し大げさかもしれませんが、そのくらい私たちにとって、
大きな意味を持つ旅となりました。














そして、ウィーン、プラハで過ごした夢のような日々は、
なにから話したらよいかわからないくらい素晴らしい旅で、
ウィーン、プラハと共に、観光スポットとなっている世界遺産、
歴史的建造物はもちろん、それだけでなく、こんなにも普通に街中至る所に、
私の大好きなバロック、ロココ建築があふれているとは思ってもみませんでした。

偶然、迷い込んだ裏通りでも、入り口のアーチや張り出したバルコニーを
持ち上げるかのように、女神像や可愛らしいエンジェルの彫像に出くわした時には、
見上げたままおもわず言葉を失ってしまい、感嘆のため息の連続でした。。



ウィーンに着いて、まず感じたのが、なんて心地よい気候なのだろう。。
夏なのに、10月か11月ぐらいかと思うような、ちょっと大げさに思うかも
しれないけれど、スプリングコートを羽織ってちょうど良いぐらいの肌寒さでした。

そして目に飛び込んできた中世の面影残るバロック建築の建物が並ぶ
街並みの美しさ。。これまで見てきたほかのヨーロッパの国々とはまた雰囲気が
違う感じ。なんと言って表現したらよいか、より中世の時代、当時の面影を留めた
エレガントで壮麗な印象を受けました。


少し冷たい乾いた風に吹かれ、ホテルへと歩を進め通り過ぎたその時、
なぜだかわからないけれど、どこかとても不思議な懐かしさを感じたのです。

それは、私が育った山と湖に囲まれた故郷の気候と
どこか似ていたからなのかもしれません。。



そして、チェコ・プラハ。旅の前、数々の雑誌や旅行ガイドで、
あの有名なカレル橋やプラハ城はもちろん、中世のままの旧市街の美しさは
何度も写真で見てはいたものの、実際に目にして、私の知っていたものは
この街のほんの一部にすぎず、私の想像をはるかに超える、まるで街全体が
世界遺産のような素晴らしすぎる圧巻の景色と芸術であふれる街並み、
目の眩むような光に包まれた美しすぎる教会や大聖堂。。
言葉にならないほどの衝撃を受けました。























今、目を閉じてあの光景を想い出してみても、やはり感動を超えた
私の心を突き抜けるほどの、まさしくそれは衝撃でした。




ウィーン、そしてプラハ。これまで旅した国の中で、いちばん
私好みの街だったかもしれません。

帰国する日も、この街を去るのが別れがたくて、泣いてしまいそうでした。

もう一度、あの国に行きたいと思ったところは、たくさんあったけれど、
もう一度、あの国へ帰りたい、ふたたび、あの場所に帰りたいと、
思った国は初めてです。



本当に本当に、たくさんの感動と想い出を詰め込んで
持ち帰ってきました。












日本に帰国後、あまりの猛暑に心が折れそうになりました。
あのウィーンの心地よい涼しさが恋しくてたまりませんでした。

そんな時は、ウィーン、チェコで撮ってきたたくさんのステキな写真を
収めたアルバム( なんとアルバム9冊! )を、そっと開くのです。

そして、心の中で想像してみるのです。

「 今、私はウィーンの街をそよ風に吹かれながら、うれしそうに歩いている。。 」


必ずまた、あの場所へ帰ると約束をして。。











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この旅で巡ったたくさんの教会や大聖堂、そして世界遺産、
ウィーンではハプスブルク家の栄華を誇る二つの王宮、
ホーフブルクとシェーンブルン、シシィお気に入りのカフェハウス、
コンディトライに、名画を巡る美術館など。。


















































プラハでは美しい旧市街にカレル橋やプラハ城、
バロック、ロココ建築の眩い大聖堂や教会など、
たくさんの写真とともにご紹介する予定です。














それから、ウィーン・プラハの美味しいグルメやお買い物、
BIOコスメや香水、アンティークも少し。。




今回の旅のレポートは、未完成のパリ・ベルギーのレポートを
voyageのコンテンツにまとめてからになりますので、
もうしばらくお時間いただきますが、楽しみにしていただけたらうれしいです。













今年を表す漢字が「災」に決まりましたが、本当に今年は各地で
集中豪雨、地震と自然災害が多い年でした。

どうか来年は人々から笑顔が奪われることが起こりませんように。。
そう願います。















 6月19日      ~ 薔薇色の微笑み ~

6月、バラの季節。。

今年も、彼のお母様とおばあちゃまがお庭を見に来てくれたので、
お茶会をしました♪






前日から、ケーキやサンドウィッチをがんばって作りました。


テーブルにアレンジしたバラなどのお花も、もちろんすべてお庭から切ってきたものです。
おばあちゃまは、とってもきれいだね~と目を輝かせて見ていました。










サンドウィッチは、くるみパンとライ麦パンにクリームチーズや生ハム、
レタスやルッコラなどのハーブを挟んで、味を変えて2種類作りました。


サラダはブロッコリー、パプリカ、きゅうり、アーモンドクラッシュ、蒸し鶏の
ハーブを効かせたさっぱりした味付けに仕上げました。

お母さまは、細かく砕いたアーモンドの食感がとても気に入ったみたい!


そして、ケーキはワイルドベリー&カスタード、ホワイトチョコレートの
ケーキを作りました。みんな美味しいと言ってくれたので、
とてもうれしかったです!

そのほかには、冷製スープを出しました。












久しぶりのお茶会で、ちゃんと料理を美味しく出せるか、楽しくおしゃべりできるか、
とても緊張していたけれど、幕が開けたら、とてもリラックスして
私らしくおしゃべりすることができました。

それもきっと、優しくて素敵なおばあちゃまのおかげ。。。

御年、93歳のおばあちゃま。

大変な時代を生き抜いて、愛する人を天国に見送り、
両足の手術に耐え、これまで幾度の悲しみ、苦しみを乗り越えて来たことでしょう。

でもおばあちゃまのお顔にはそれらの陰はひとつもなく、
一人の女性として凛と生きる力強さと、今を楽しみ輝きに満ちたオーラに包まれている。


おばあちゃまは押し花、私はお花のリースやハンドメイドバッグなど
お互い手作りすることが大好きなので、とても気が合って、
まるで女学生に戻ったかのように、おしゃべりが尽きなかった私たち。。


その日みんなで撮った写真を見て、私はハッとしました。

おばあちゃまのお顔は、その日咲いていたどの薔薇よりも輝いていて、
いちばんの薔薇色の微笑みだったのです。

たおやかなおばあちゃまの薔薇色の微笑みは、胸が張り裂けそうな
昨年の悲しみに揺れる私の心を、そっと優しく抱きしめてくれた。。


帰り際、お見送りの時、「大好き!」と言って私の両手を握ってくれたおばあちゃま。

どんなに辛いことがあっても、今を逞しく生きるということ、
この一生を最期まで自分らしく全うすることの大切さ、
その握りしめた温かな手から伝わってきました。。



私も涙を拭って、もう一度立ち上がり、
人生の旅の続きをふたたび歩みだそう。。
そう思いました。









香りのよい花木が大好きなので、お庭にはライラックが8本ほど
植えてあります。この淡いラベンダーピンクのライラックは、
その中でもいちばん早く咲いてくれます。

お部屋に飾ったら、お部屋中とってもいい香り♪
ルームフレグランスもやっぱりかなわないみたいです。。








なんて可愛らしいのでしょう。。
お庭に咲いたピンクと白のタイツリソウ。

春が来る度に思ってしまいます。
自然がつくるかたちで、これほどロマンティックなものはないくらい、
こんなにくっきりハート型のお花なんて。。

もう一度眺めては、ああ。。可愛すぎる!
ため息の連続です。。








白い花でまとめて飾ってみました。
白のライラックは、マダムレモイネ。白のタイツリソウ。
そして香りのよいフロックス、ホワイトパヒューム。









同じライラックでも種類ごと香りが微妙に違うので、
香り比べるのも楽しみのひとつです。










こちらは、オオデマリのピンクセンセーションと、
いちばん香りの強い赤紫のライラック。









バラ・ポンパドゥール。

大輪で、香りもとっても良い。
本当に薔薇の中の薔薇というほど、もうその存在に魅了されっぱなしです!

昨年のポプリがまだ香っています。
おばあちゃまもたくさんのポプリポットを香っては、
これは爽やかだね~。。これは濃厚な香りだね~。。って、
目を輝かせて楽しんでいました。

いつまでもレディの心を忘れない。。
本当に素敵だな~。。って、思いました。














 4月8日              Happy Birthday ...

このところの暖かさで、お庭の球根たちも芽を出し、木々も芽吹き始めました。
今、ヒヤシンスが咲いています。

もう少ししたら、ムスカリやチューリップも咲き出すでしょう。
徐々に宿根草なども咲きはじめたら、芝生の斜面に列を成すタイムが咲き、
その頃には大好きなライラックやウツギの花も見ごろを迎え、そこから
芍薬、そして初夏には薔薇が満開になって、芳しい花園に包まれます。

お庭もだいぶかたちになってきたから、少し落ち着いてゆっくりお庭を眺めたり
一息つけるスペースを作ろうかなと思っています。
そろそろおしゃれなガーデンテーブル&チェアを探しはじめようかな。





南仏の旅で泊まったシャンブルドット。
翌朝、私を待っていたのは、プロヴァンスの風景に包まれながら
こんなすてきな朝食のひとときでした。。☆










昨年のお気に入りの一枚。


もう何度こうして四季を繰り返してきたことでしょう。。
植物たちの力は本当にすごいなって、毎年感じさせられます。

昨今の厳しい猛暑や寒波、どんな環境に見舞われても、それを乗り越え、
春になるとまたいつものように緑の葉を輝かせ、美しい花を咲かせてくれる。

人間もそれと同じなのかな。。
どんなに辛く悲しいことがあっても、それを乗り越え、ふたたび立ち上がり
歩き出す力を持っている。。

まだその力は少し頼りなくても、やがてその憂いは消え去り、
残されたあたたかい想い出だけが優しく寄り添ってくれる。
きっと。。




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-- Happy Birthday ... --

今日は君が生まれた日だね。

ずるいよ。。
君はあの日のかっこいい青年の姿で時が止まったまま。。
私たちばかりがどんどん歳をとっていくよ。

君が手掛けた曲の中で、幻想的な世界を私たちに魅せてくれたように、
今年さらに大きな舞台に立つ君に、光の海が描く新たな世界を見せてあげたかった。。

でも、君は自由に羽ばたく翼を選んだんだね。
大すきな君が選んだ道だから、受け止めてあげなくちゃいけないね。

これからもずっとずっと、君は私たちのたったひとつの輝く星だよ。。








今、レースのカーテン越しに春の穏やかな陽ざしが差し込んでいるあの部屋には、
壁いっぱいに君の写真が飾ってあるよ。。

たくさんの笑顔とすてきな歌声を、本当にありがとう。。。














  3月11日           ~ 光さす方へ 。。~
都心でも4年ぶりの大雪となった数ヶ月前のその日、ちょっと季節はずれだけど。。
と思いながら、「ターシャ・テューダーのクリスマス」の本を手に取った。

昨年のクリスマスはとてもそんな気持ちになれなかった。
こうしてゆっくりページを眺めていると、いろんな想いが巡った。。

自分の感情の中の絡み合った無数の糸をほどきながら辿って行った。。

前へ進むには苦しくて痛みが伴うもの、まだ直視できないのにしなければならなかったもの、
すべて洗い流し浄化したかったもの、そして、心の中に残しておきたい大切なもの、
いろいろなことをゆっくり時間をかけて考えるというよりは、
何かに導かれるようにここまでたどり着いた。。

クリスマスツリーもトナカイの飾り物も、すっかり片づけられてしまったけれど、
今も心の中には、煌びやかなツリーにあたたかいキャンドルの明かりが灯っている。。

そして最後のページをめくると、ターシャが人生の指針にしてきた哲学が記されている
大好きなその詩の一節を読んで、涙があふれて止まらなくなった。。




-- 挙手をしてあなたを迎えよう!

私があげられるものは、あなたがすでにもっているものばかりだ。
しかしあげることができなくても、あなた自身でつかみとれるものがある。
今この時に安らぎを見出さなければ、天の国へいくことはできない。

天の国をめざしなさい。

平和は未来ではなく、この瞬間にひそんでいる。平和をつかみなさい。

この世の憂いさは影にすぎず、その後ろの手が届くところに喜びがある。
喜びを手にしなさい。

今もこの先もあなたのうえに夜明けの光がさし、影が消えてなくなるように。

クリスマスのこの時期に、この祈りをもってあなたを迎えたい。 --


フラ・ジョヴァンニ
A.D. 1513





あの日の君にこの詩の言葉を届けることができたなら。。
何度も何度も時間を巻き戻したいと、どれだけそう強く願ったことか。。


もう少しここに留まっていたい気持ちを押し殺してでも、
それでもなお、この運命が前へ向かって生きよと云うならば、
今あるだけの力を振り絞って、もう一度踏み出してみよう。

いつかきっと心からの笑顔を見せられるように。。



確かなものなんてなにひとつないけれど、
今この道を歩き出すことを、この心がおしえてくれている。

この道は新たな道なんかじゃなくて、きっとどこかで心が覚えている。。

この懐かしさを、私はどこかで知っている。。

新たな道を行くのではなく、私に帰る場所へもう一度、歩き出すのだ。


あの頃はずいぶん急ぎ足で駆け抜けてしまったけれど、
今度はゆっくりその道のりを、時の流れを感じながら辿るのだ。

私の来た道を。。
いちばん私らしくいられたあの場所に続く道を。。


まだ深い眠りの中の

やがて目覚める

私の真実の心が求める

光さす方へ。。